【人事担当者必見】団体保険の基本からメリット・デメリット、選び方まで徹底解説
「従業員の福利厚生を充実させたいけれど、何から手をつければ良いか分からない…」「万が一の事態に備えて、会社として従業員を守る仕組みを整えたい」とお考えの人事・総務担当者の皆様へ。
本記事では、そんな悩みを解決する「団体保険」について、その基本的な仕組みから、企業・従業員双方にとってのメリット・デメリット、そして自社に最適な保険の選び方までを、分かりやすく徹底解説します。この記事を読めば、団体保険に関する疑問が解消され、従業員への安心と満足を提供するための具体的な一歩を踏み出せるはずです。
団体保険とは?基本的な定義と目的

「従業員の福利厚生を充実させたい」「万が一の事態に備えたい」とお考えの人事・総務担当者の皆様にとって、団体保険は非常に有効な選択肢です。
ここでは、団体保険の基本的な定義とその導入目的について解説します。
団体保険の定義
団体保険とは、企業や事業主などの「団体」が契約者となり、その団体の従業員や役員、またはその家族を「被保険者」とする保険商品の総称です。一般的な個人で加入する保険とは異なり、団体としてまとめて加入することで、保険料の割引や加入条件の緩和といったメリットが期待できます。
保障の対象となるのは、生命保険、医療保険、傷害保険など多岐にわたります。
団体保険を導入する目的
団体保険を導入する主な目的は、企業と従業員の双方にメリットをもたらすことにあります。
福利厚生の充実と従業員満足度の向上
従業員やその家族が病気やケガ、死亡といった万が一の事態に直面した際、経済的な保障を提供することで、従業員の安心感を高めます。これは、従業員満足度の向上だけでなく、企業へのエンゲージメント強化にもつながり、優秀な人材の定着や採用力強化にも貢献します。
企業のリスクマネジメント強化
企業として、従業員の万が一の事態に対して一定の責任を果たすことは、企業の社会的責任(CSR)の観点からも重要です。団体保険は、予期せぬ事態が発生した際にも、企業が従業員やその家族をサポートできる体制を整えるためのリスクマネジメントツールとして機能します。
割安な保険料での保障提供
団体でまとめて加入するため、個人で加入するよりも割安な保険料で手厚い保障を提供できることが多く、コスト効率の良い福利厚生制度として注目されています。
団体保険の3つのメリット:企業と従業員双方の視点から

団体保険は、企業と従業員の双方にとって多くのメリットをもたらす福利厚生制度です。ここでは、それぞれの立場から見た具体的な利点をご紹介します。
企業側のメリット
団体保険の導入は、企業にとってさまざまなメリットがあります。まず、福利厚生の充実により従業員とその家族に安心感を提供でき、企業への信頼や帰属意識が高まることで、採用競争力の向上や定着率の改善につながります。
また、企業が負担する保険料は一定条件を満たせば損金として計上できる場合があり、法人税の軽減など節税効果も期待できます。さらに、従業員の健康や生活を支える姿勢は企業イメージの向上につながり、顧客や取引先からの信頼獲得にも貢献します。結果として、従業員満足度やモチベーションの向上、生産性の改善といった組織全体への好影響も期待できる制度です。
従業員側のメリット
団体保険は、従業員にとって多くのメリットがあります。まず、企業がまとめて加入することでリスクが分散されるため、個人で加入する保険よりも保険料が割安に設定されており、経済的負担を抑えながら充実した保障を受けることができます。
また、加入手続きが簡便で、告知が簡略化されたり健康状態に関わらず加入できる場合もあるため、保険加入のハードルが低い点も魅力です。さらに、万が一の際には本人だけでなく家族の生活を支える保障となり、安心感を提供します。加えて、医療保険などを通じて健康への意識が高まり、病気の早期発見や予防につながるなど、健康管理の向上にも役立ちます。
団体保険の2つのデメリットと注意点

団体保険は企業と従業員双方に多くのメリットをもたらしますが、導入にあたってはデメリットや注意点も理解しておくことが重要です。ここでは、企業側と従業員側の双方から、留意すべきポイントを解説します。
企業側のデメリット・注意点
団体保険を導入する際は、企業側にいくつかの注意点があります。まず、保険料の一部または全額を企業が負担するため、従業員数や保障内容によっては大きなコストとなり、長期的な予算計画が必要です。
また、加入者管理や保険料の徴収、保険会社との連携、保険金請求のサポートなどの管理業務も発生し、人事・総務担当者の負担が増える可能性があります。さらに、団体保険は保障内容が画一的なため、従業員の家族構成やライフステージによってはニーズに合わない場合もあります。一度導入すると福利厚生として定着するため、内容変更や廃止が難しい点も踏まえ、慎重に検討することが重要です。
従業員側のデメリット・注意点
団体保険は従業員にとって有利な制度ですが、注意点もあります。まず、保障は原則として在職中のみ有効であり、退職後は保障が終了するか、個人で継続手続きが必要になる場合があります。
また、企業が契約したプランの範囲内での加入となるため、保障内容の選択肢が限られ、自身のライフスタイルや家族構成に合わせた細かな調整が難しいこともあります。さらに、団体保険だけでは保障が不十分な場合もあるため、必要に応じて個人保険を併用し、保障内容を補うことが重要です。団体保険は福利厚生の一部であることを理解し、自身のライフプランに合わせて適切に備えることが大切です。
知っておきたい!団体保険の主な種類

団体保険には、従業員の多様なニーズに応えるための様々な種類があります。ここでは、人事・総務担当者が知っておくべき主な団体保険の種類について、それぞれの特徴と保障内容を解説します。自社の福利厚生を充実させるために、ぜひ参考にしてください。
生命保険・医療保険
団体保険の中でも特に多くの企業で導入されているのが、生命保険と医療保険です。これらは従業員やその家族の万が一の事態に備えるための重要な保障を提供します。
団体定期保険
従業員が死亡または高度障害状態になった場合に、遺族に保険金が支払われる保険です。一般の生命保険と比較して、団体割引が適用されるため、比較的安い保険料で手厚い保障を提供できるのが特徴です。従業員の家族の生活保障として非常に重要な役割を果たします。
団体医療保険
病気やケガで入院・手術をした際の医療費を保障する保険です。公的医療保険でカバーしきれない自己負担分(差額ベッド代や先進医療費など)を補填することで、従業員の経済的負担を軽減し、安心して治療に専念できる環境を支援します。
傷害保険
傷害保険は、業務中はもちろん、通勤途中やプライベート中の不慮の事故によるケガを保障する保険です。
団体傷害保険
骨折、入院、手術など、事故によるケガに対して保険金が支払われます。従業員の業務内容や活動範囲に関わらず、万が一の事態に備えることができるため、企業としては従業員の安全確保と福利厚生の充実を図る上で有効な選択肢となります。
がん保険
がんは日本人の死因の上位を占める疾患であり、治療には高額な費用と長い期間を要することが少なくありません。
団体がん保険
がんと診断された際の診断給付金や、手術・入院・通院などの治療費を保障する保険です。公的医療保険ではカバーしきれない、先進医療や自由診療といった治療費の負担を軽減し、従業員が最先端の治療を受けられる選択肢を広げます。従業員の健康不安を軽減し、治療に専念できる環境をサポートします。
その他の保険
上記以外にも、従業員の特定のニーズに対応する様々な団体保険が存在します。
団体介護保険
従業員が要介護状態になった際に、介護費用を保障する保険です。高齢化社会において、従業員の介護離職を防ぎ、安心して働き続けられる環境を支援します。
団体所得補償保険
病気やケガによって長期間働けなくなった場合に、給与の一部を補償する保険です。従業員の生活を経済的にサポートし、安心して療養に専念できる環境を提供します。
これらの保険を組み合わせることで、企業は従業員に対してより包括的で手厚い福利厚生を提供することが可能になります。自社の従業員の年齢層、業務内容、健康状態などを考慮し、最適な団体保険を選びましょう。
団体保険の加入プロセスと流れ

団体保険の導入は、従業員の福利厚生を充実させ、企業のリスクを軽減するための重要なステップです。ここでは、導入検討から情報収集、プラン選定、そして加入後の運用管理まで、具体的なプロセスを解説します。
導入検討から情報収集
団体保険の導入を検討する際は、まず自社の状況と従業員のニーズを把握することから始めます。どのような保障が必要か、予算はどのくらいかなどを明確にすることで、効率的な情報収集が可能になります。
具体的には、以下のステップで進めると良いでしょう。
- ニーズの明確化:どのような保障(生命、医療、傷害など)を、どの程度の範囲で提供したいのか、優先順位をつけます。
- 予算の設定:団体保険に充てられる年間予算を検討します。
- 情報収集:複数の保険会社に問い合わせを行い、資料請求や見積もりを依頼します。この際、自社のニーズや予算を具体的に伝えることで、より適切な提案を引き出すことができます。
プラン選定と申し込み
複数の保険会社から提案が出揃ったら、内容を比較検討し、自社に最適なプランを選定します。
- 提案内容の比較検討:各社の保障内容、保険料、付帯サービス、加入条件などを比較します。従業員への説明のしやすさや、管理の簡便さも重要な比較ポイントです。
- 保障内容の決定:企業として提供する保障範囲と、従業員が任意で加入できる上乗せプランの有無などを決定します。
- 従業員への説明会:加入を促すため、団体保険のメリットや保障内容を従業員に説明する機会を設けます。疑問点を解消し、理解を深めてもらうことが重要です。
- 申し込み手続き:選定した保険会社と契約を締結し、従業員からの加入申込書を回収して提出します。
加入後の運用と管理
団体保険は加入したら終わりではありません。導入後も適切な運用と管理が必要です。
- 保険料の支払い:定期的に保険料を支払い、契約を維持します。
- 加入者の管理:新入社員の追加加入、退職者の脱退、異動など、従業員の状況変化に応じて手続きを行います。保険会社との連携を密にし、正確な情報を共有することが重要です。
- 定期的な見直し:企業の経営状況や従業員のニーズ、社会情勢の変化に合わせて、保障内容や契約条件を定期的に見直します。これにより、常に最適な団体保険を提供し続けることができます。
団体保険の保険料:決まり方とコスト削減のポイント

団体保険を導入する上で、保険料は企業にとって重要な検討事項の一つです。ここでは、保険料がどのように決まるのか、そしてコストを効率的に管理・削減するためのポイントについて解説します。
保険料の決定要因
団体保険の保険料は、複数の要素によって決定されます。まず、従業員数や加入人数が多いほどリスクが分散されるため、一人あたりの保険料は割安になる傾向があります。
また、加入者の年齢構成や性別も影響し、一般的に平均年齢が高いほど保険料は高くなります。さらに、死亡保険金や入院給付金などの保障内容や保障額が手厚いほど保険料は上昇し、特約を追加する場合も費用が加算されます。
加えて、保険料を企業と従業員のどちらが負担するかや、保険会社ごとの料率の違いも重要な要因です。過去の保険金請求実績が少ない団体には割引が適用される場合もあり、条件によって保険料は大きく変動します。
コスト削減のポイント
団体保険を導入する際は、コストと保障のバランスを意識することが重要です。まず、不要な特約の削除や保障額の調整を行い、従業員のニーズに合った必要最小限の保障に絞ることで保険料を抑えられます。
また、複数の保険会社から見積もりを取得し、保障内容と保険料を比較検討することも効果的です。さらに、保険料を企業と従業員で分担する方式や、従業員が保障内容を選べる制度を導入することで、企業の負担軽減と満足度向上の両立が可能になります。
加えて、健康診断の実施や運動機会の提供など健康増進施策を進めることで、将来的な保険料の抑制につながる場合もあります。
簡易シミュレーション例
中小企業(従業員数50名、平均年齢40歳)が団体生命保険(死亡保障300万円)を導入した場合の簡易シミュレーションを見てみましょう。
- ケース1:会社が全額負担
- 月額保険料目安:一人あたり500円〜1,000円
- 会社負担額:月額25,000円〜50,000円(年間30万円〜60万円)
- ケース2:会社と従業員で折半
- 月額保険料目安:一人あたり500円〜1,000円
- 会社負担額:月額12,500円〜25,000円(年間15万円〜30万円)
- 従業員負担額:月額12,500円〜25,000円(年間15万円〜30万円)
※上記はあくまで目安であり、保障内容や保険会社、従業員の年齢構成などによって大きく変動します。具体的な保険料は必ず複数の保険会社に見積もりを依頼して確認してください。
団体保険を選ぶ際の比較ポイント

複数の団体保険商品や保険会社の中から、自社に最適なものを選ぶためには、いくつかの重要な比較ポイントがあります。ここでは、適切な団体保険を選択するための具体的な判断基準を解説します。
保障内容と範囲
団体保険を選ぶ上で最も重要なのは、自社の従業員にどのような保障が必要か、その内容と範囲を明確にすることです。死亡保障、医療保障、傷害保障など、従業員が直面する可能性のあるリスクを洗い出し、それらをカバーできるかを確認しましょう。
例えば、業務内容によって特定のリスクが高い場合は、そのリスクに特化した保障を厚くすることも検討できます。既存の福利厚生制度や従業員の年齢構成、健康状態なども考慮し、実情に合った保障内容を選ぶことが大切です。
保険料と費用対効果
保険料は企業のコストに直結するため、非常に重要な比較ポイントです。しかし、単に保険料の安さだけで判断するのではなく、その保険料でどれだけの保障が得られるか、つまり費用対効果を総合的に評価することが求められます。
保障内容が充実していれば保険料は高くなりますし、逆に保険料が安くても保障が薄ければ、いざという時に十分な役割を果たせない可能性があります。また、団体保険には税制上の優遇措置が適用される場合もあるため、それらも考慮に入れた上で、トータルコストと得られるメリットのバランスを見極めましょう。
保険会社のサポート体制
団体保険は一度加入すれば終わりではなく、導入時のコンサルティングから、加入後の従業員への説明、保険金請求時の迅速かつ丁寧な対応まで、長期にわたる保険会社のサポートが不可欠です。
特に、保険金請求手続きの簡便さや、問い合わせ窓口の対応速度、担当者の専門知識などは、従業員の満足度にも直結します。導入を検討する際は、複数の保険会社のサポート体制を比較し、信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。
加入条件と柔軟性
団体保険には、加入人数や従業員の健康状態に関する条件が設けられている場合があります。自社の従業員数や健康状態の分布に合わせた加入条件であるかを確認しましょう。
また、従業員の多様なニーズに応えるために、保障内容のカスタマイズ性や、従業員が自己負担で保障を上乗せできる制度(付加制度)があるかどうかも重要なポイントです。企業の成長や従業員の状況変化に合わせて、柔軟に対応できる保険商品を選ぶことで、長期的な満足度につながります。
団体保険に関するよくある質問(FAQ)

団体保険の導入を検討されている人事・総務担当者の方からよく寄せられる質問にお答えします。疑問や不安の解消にお役立てください。
Q1:個人で加入している保険との違いは何ですか?
団体保険と個人保険の大きな違いは、保険料や手続き、保障設計の柔軟性にあります。団体保険は企業がまとめて契約するため団体割引が適用され、個人契約よりも保険料が割安になる傾向があります。また、会社を通じて加入するため手続きが簡単で、健康診断や詳細な告知が不要、または簡略化される場合もあります。
さらに、企業の方針や従業員のニーズに応じて保障内容を設計できるため、福利厚生として効果的に活用できる点も特徴です。一方で、個人保険は自由度が高く、自身の状況に合わせた細かな保障設計が可能です。
Q2:従業員が退職した場合、保障はどうなりますか?
原則として、従業員が退職した場合は団体保険の保障は終了します。しかし、多くの団体保険には、退職後も保障を継続したい従業員のために、個人契約への切り替え制度が用意されています。
この制度を利用すれば、退職前の保障内容に近い形で、個人として保険契約を継続することが可能です。切り替えには一定の期間制限があるため、事前に確認しておくことが重要です。
Q3:団体保険の保険料は経費になりますか?
会社が保険料を負担する場合、その保険料は福利厚生費として経費計上が可能です。これにより、企業の税負担を軽減する効果も期待できます。
ただし、税務上の取り扱いは保険の種類や契約内容によって異なる場合があるため、詳細については顧問税理士や保険会社に確認することをおすすめします。
Q4:パート・アルバイト従業員も加入できますか?
団体保険の加入条件は、保険会社や企業が定める契約内容によって異なります。一般的には、週の勤務時間や勤務日数など、一定の勤務条件を満たせばパート・アルバイト従業員も加入対象となるケースが多いです。
企業としてどのような従業員を対象とするか、事前に検討し、保険会社と相談して契約内容を決定することが大切です。
Q5:団体保険の見直しはどのくらいの頻度で行うべきですか?
団体保険は、企業の成長、従業員構成の変化、法改正、社会情勢の変化などに合わせて定期的に見直すことが重要です。目安としては3〜5年ごとに見直しを行うことをおすすめします。
従業員の年齢構成の変化や、新たな福利厚生ニーズの発生などに対応することで、常に最適な保障内容を維持し、従業員の満足度向上に繋げることができます。
まとめ:団体保険で従業員と企業の安心を確保しよう
団体保険は、企業と従業員の双方に大きなメリットをもたらす重要な制度です。福利厚生の充実は、従業員の安心感やエンゲージメントを高め、優秀な人材の確保や定着率の向上につながります。
また、万が一の事態に備えることで従業員とその家族の経済的不安を軽減し、企業としての社会的責任を果たすことにも貢献します。団体保険は単なる保障ではなく、企業の成長を支える投資といえます。導入を検討する際は、従業員の年齢構成や業務内容、予算などを踏まえて自社に適したプランを選ぶことが重要です。必要に応じて専門家へ相談し、最適な制度設計を行いましょう。
団体保険をご検討の方は、M.STOCKs株式会社へお気軽にご相談ください。